定電圧 定電流電源の制作

Page content

いきさつ

定電圧 定電流電源が欲しくなった。細かいことは抜きにして。
大学にある電源装置が、「壊れています」と張り紙が貼ってあったものを修理したもので、若干の不安感があった。
倉庫から掘り出した当初、可変抵抗がもぎ取られた状態で発掘された。適当に10kくらいの抵抗を装着すると、何事もなかったかのように動作している。元使用者は何を思ったのだろう。

想像するに、2011年卒のOBが使っていた。ここ数年は使われていなかったということだから、2012~14年くらいの間に壊れたのだろう。そして、なぜ可変抵抗をもぎ取ったのだろうか。さらに突っ込むとすれば、

ありとあらゆるねじが外されて全部ない。

というのも特筆的で、とにかく、ちょっと訳ありの怖い電源なのであった。

前書きが長くなったが、以下、電源装置制作で格闘する日記

部品選定

トランスは既にあった。1年前の鳥コン直前、似たような理由で購入したもの。30V 5A出力が魅力的。デカい・5kgぐらいあるのが難点。

アルミケース:研究室からサルベージしたジャンクを使用する。こんなの。

電源基盤:設計は無理だから秋月電子のキットを採用しよう。
[blogcard url=“http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-00202/”]

メーター:amazonの安物をチョイスしよう
[amazonjs asin=“B00MP0NP50” locale=“JP” title=“パネル取付け型DCデジタル電圧計電流計 赤青 100V 10A バルク品”]

ACジャック:サルベージしたケースは穴が開いて直接つながっていて美観的にも機能的にも安全面でもイマイチ。私はナウなヤングなのできちんと設置しよう。でもamazonの安物で。
[amazonjs asin=“B00F4MGRRE” locale=“JP” title=“SODIAL(R) 3ピンIEC320 C14電源ソケット10A250V”]
ちなみにこれ、両切り対応・ヒューズ付きでコンパクトにまとまっており、かなりお勧め。裏面だけどスイッチもつくよ

リレー:DC電源のON,OFFのためのリレーを設置する。面倒なのでマイコンで制御する
[amazonjs asin=“B00JQ1BISM” locale=“JP” title=“SODIAL(R) 5V 4チャネルのリレーモジュール”]

三次電源:定電流装置に入れる前の電源を用意しよう。キットはリニアレギュレータなので、整流後の30Vを直に入れると、発熱がまずいだろう。
[amazonjs asin=“B00LFR0N90” locale=“JP” title="【PacoShop919】 降圧 型 可変 DC-DC コンバーター基板 デジタル電圧計付 5A 75W (赤/レッド) P191"]
三次電源自体の制御方法はあとで考えるとしよう。多回転抵抗を乗っ取って適当な抵抗をリレーでつなぎ変えたらいい塩梅だろう。

ボリューム:電圧用・電源用ともにBカーブで適当な値を用意した。ここで、電圧用に2連ボリュームを用意したことが後々効いてくるはず(注文した時は偶然)

要件定義など

1次電圧:AC100V
2次電圧:AC30V
3次電圧:可変。4次電圧に合わせ昇降する。
4次電圧:定電圧定電流電源の肝。K-00202が担当

仕様:DC0~20V,0~3A(定常),5A(peak)
目標予算<1万円
トランスの出力が30V5Aしかなくちょっとイマイチなので、できるだけ熱損失のない設計を。
I2Cデバイスのテスト電源として使いたいので、多少綺麗な電流を。
鳥人間時代の電源装置が馬鹿でかかったので、できるだけコンパクト、高密度実装で。

レッツメイク

秋月キットの改造

K-00202を改造する。この電源、電流制御ができるといっても大電流用(4A位~)らしいので、0Aから制御できるように変更する。やり方はいろいろあるが、手っ取り早いのは、下記の部分にダイオードを追加すること。adj電圧を0.6V以上降下させればOK。ダイオードは大電流対応のものを使った方がいいだろう。

仮配置してみる

なんとか入りそうだ。なお、ここまでに約1月要している。

Arduinoプログラム

リレーを駆動させる簡単なプログラムを書く。

P191のハック

多回転ボリュームに適当に抵抗を挿入することで、電圧を変化させられることを確認(当たり前だが)
…その後、壊れてしまい本作では使わない。

試行錯誤中に壊れる

キットとP191が破損する。急きょ代打を用意。
[blogcard url=“http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-06970/”]

顔面制作

元々空いていた穴を有効活用しつつ適当に作成する。ハンドニブラが役に立つ。